軽くてバネ性のある素材を使用するだけでは掛け心地の良いフレームにはなりません。強度を維持しながら軽量化を考慮した設計と、ストレスを感じさせない適度なホールド性を備えた構造が不可欠になります。
“しなやかなバネ性”と“適度なホールド性”。この2つの性質がバランスよく機能する設計と構造を開発する必要があります。
ヘアピンは“反発”と“形状維持”の機能を併せ持っています。
この機能は、長さが違う2つのアーチ(弓形)を組み合わせるという、とてもシンプルな構造から生まれています。このシンプルな構造をフレームのテンプルに応用できるのではないかという発想から開発がスタートしました。
まず、テンプルをヘアピンと同じように2枚のアーチ状の板材を組み合せる設計にしました。しかし、単純にヘアピンと同じような構造にするとテンプルの反発力が強すぎ、スムーズにテンプルが広がりませんでした。
2枚の板材をどのような方法でどの位置で固定するのか。また、2枚のアーチの曲率や長さのバランス。抜き加工をする面積によって変わる反発力の調整。これらの条件を少しづつ変えて何度も試作を作り直し、テンプルがスムーズに開閉し、なお且つ“しなやかなバネ性”と“適度なホールド性”の両方を兼ね備えた設計を模索しました。
そして、およそ2年の開発期間を経て、テンプルがスムーズに開閉し、“しなやかなバネ性”と“適度なホールド性”を兼ね備えた、理想の掛け心地をもつ設計と構造にたどり着きました。
“しなやかなバネ性”と“適度なホールド性”をもつ理想の掛け心地を追求することでたどり着いた、画期的なテンプル構造「マルチアーチシステム」。
軽量で弾性に優れた素材であるβチタンの板材を、ダブルアーチとシングルアーチに加工し、一枚のテンプルにしました。
緻密に計算された曲線のパーツを組み合せる「マルチアーチシステム」により、これまでの眼鏡では得ることの出来なかった、理想的な掛け心地を生み出しました。
バレエダンサーのようにしなやかで優雅なフォルム、ソフトでありながらしっかりとしたホールド感と掛けていることを忘れてしまうほどの軽さ。テンプルには適度なホールド性が得られる面積にするため、抜き加工による幾何学模様をあしらい、緻密な設計と繊細でエレガントなデザインが融合した、完成度の高いフレームとなりました。
テンプルは板材を使用しているため、細幅のラインから幅広のラインまで自在に組み合わせる事ができ、立体的で表情豊かなデザインを可能にしています。また、テンプルパーツは別々にカラーを付けてから組み上げるため、多彩なカラーバリエーションが表現できるようになりました。
さらに、サイドと小口の飾りは別パーツにし、金メッキをする事で高級感も演出しています。
一般的なCPパッドの表面には目にみえない細かいキズがあります。その中にファンデーションや汗・皮脂が入ってしまい衛生的ではなく、汚れが取れにくくなります。しかし、ハイロン樹脂のパッドは表面にキズが無く、とても衛生的です。皮脂等の汚れが付きにくく、ファンデーションは薄膜程度しか付かないので軽く拭くだけでキレイになります。
大きめで表面がフラットな形状のパッドを採用。肌への接地面積が大きくなり、パッドの圧力が軽減されると同時に、ズリ落ちにくく安定感のある掛け心地をもたらします。